Nature ハイライト
細胞生物学:微小核における核膜組み立て異常の理解
Nature 561, 7724
染色体粉砕(クロモスリプシス)は、がん細胞で数千もの染色体再編成を生じさせる主要な壊滅的変異事象である。微小核の核膜の異常は染色体粉砕に結び付けられている。D Pellmanたちは今回、その根底にある機構を示している。核膜の組み立て異常は、コアの核膜タンパク質は組み立てられるが、核膜孔複合体などの非コアの核膜タンパク質は組み立てられないことに起因することが分かった。そのため、微小核染色体のゲノム完全性を維持する重要なタンパク質の適切な搬入ができなくなるのである。
2018年9月27日号の Nature ハイライト
ゲノミクス:造血幹細胞の生涯の軌跡
免疫学:広域中和抗体の臨床応用
生化学:de novo βバレルの設計
構造生物学:片頭痛に関係するCGRP受容体の構造がついに明らかになった
材料科学:自律的に再構成されるメタマテリアル
光学材料:自己給電型フレキシブルエレクトロニクスに向けて
古生物学:初期の哺乳類が小さかった理由は顎の力学的構造で説明できる可能性がある
神経回路:対象物の能動的感知に体性感覚皮質は不要かもしれない
神経科学:体性感覚皮質は脊髄での触覚情報処理を調節する
細胞生物学:微小核における核膜組み立て異常の理解
構造生物学:膜に結合したレトロマーのクローズアップ