太陽の極限状態が一時的に地球の放射線帯を収縮させたことにより、放射線帯内での粒子加速を調べる機会が得られた。
今週のNatureの中で、Richard Horneら1は、「ハロウィーンストーム」(2003年10月末ごろの激しい太陽活動期間)が発生した時に收集されたデータの最新分析を発表した。これによりバンアレン帯での粒子加速メカニズムを修正する必要が生じた。
バンアレン放射線帯は地球を囲むドーナツ状の領域であり、惑星の磁場によって高エネルギー粒子の強い粒子束が捕えられている。Horneらは、一般にバンアレン帯で粒子にエネルギーを与えるとされる加速メカニズムでは、2003年末に生じた異常な活動期の粒子の振る舞いを説明することができないことを見出し、高周波電磁波と局所プラズマとの相互作用がバンアレン帯を高エネルギー粒子で満たす原因であると主張した。
放射線帯内帯は、地球の赤道上空600 kmから6,000 kmまで達し、宇宙線が地球の大気に衝突する際の副産物に大部分満たされている。放射線帯外帯は放射線帯内帯よりもはるかに大きく変動も激しいが、高度は平均で12,000 kmから60,000 kmであり、磁気嵐が生じると粒子の「入射」によって満たされる。磁気圏(地球を取り囲む磁気バブル)の大規模な変動が放射線帯の粒子を相対論的速度まで加速すると長い間考えられていた。
2003年に生じたハロウィーン極限状態時(図1)、外帯の中心が6,000 kmほど内側へずれたため、Horneらは地上に置かれた測定器および宇宙船に搭載された測定器によって得られたデータを検討した。著者らは、放射線帯の粒子が加速される場合の地球規模の振動が持つ力は予想に反して低いことを示した。非常に高周波数の「コーラス」波と粒子の相互作用が放射線帯内の加速メカニズムであることが有望視されていたが、Horneらのデータによってそれが裏付けられた。Horneらの数値シミュレーションの結果は、確かに高周波加速が高エネルギー粒子の粒子束を十分生み出し、観測結果を説明できることを示している。
電磁波と粒子との相互作用は、放射線帯内の粒子発生と消滅メカニズムに重要な役割を果たしているように思われる。磁場を持つ他の天体でも同様である。
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References
- Horne, R. B. et al. Wave acceleration of electrons in the Van Allen radiation belts. Nature 437, 227?230 doi:10.1038/nature03939 (2005) | Article | PubMed | ChemPort |
- Baker, D. N. et al. An extreme distortion of the Van Allen belt arising from the 'Hallowe'en' solar storm in 2003. Nature 432, 878?881 doi:10.1038/nature03116 (2004) | Article | PubMed | ChemPort |
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