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2005年
RESEARCH HIGHLIGHT



Nature Physics  Published online: 15 September 2005 | doi: 10.1038/nphys142

量子情報理論 量子計算 | 量子物理学

固相制御

電圧を印加することによって、固体量子ビット(キュービット)を長時間コヒーレント状態に保つことができる。

固体量子系の制御は、特に量子情報処理で期待が持たれている。しかし、孤立原子系と比べて、固体量子ビットすなわちキュービットは周囲と強く結合し、コヒーレンスを即座に失う傾向がある。今回Science Expressに発表された論文で、Jason Pettaら1は、半導体量子ドットにおける2個の結合電子スピンに基づくキュービットのコヒーレント操作により、コヒーレンス時間を延長できることを示した。

キュービットの2個の電子は、二重量子ドットによって決定される二重井戸型ポテンシャル内に存在する。このトラップ内で、電子は両方とも1つの井戸型ポテンシャル内に存在することもあれば、各ポテンシャルに1個の電子が別々に存在することもある。その状態によって、電子スピンの配列は異なる。両電子が1つのポテンシャル内に存在する場合、一重項状態(全スピン量子数が0)のみ可能である。各ポテンシャル内にそれぞれ1個の電子が存在する場合、一重項状態および三重項状態(全スピン量子数が1)が占められる。磁場をかけてこれらの状態の1つを分離すると、2つのスピンに有効な二準位系(キュービット)を構成させることができる。

印加電圧をオンオフすることにより、2個の電子間における交換相互作用量を制御できる。Pettaらは、2つの準位間のラビ振動を操作するためにこのツールを使用した結果、わずか数分の1ナノ秒で速いSWAPゲートの操作が可能であった。しかし、周囲(この場合およそ100万個のスピンを持つGaAs核で構成される)との超微細相互作用によって、数ナノ秒で電子スピン状態間のコヒーレンスの位相がずれる。これはコヒーレント制御により解決できる。Pettaらは、いわゆるスピンエコーを誘導することによって、位相のずれのかなりの部分を補正し、1マイクロ秒レベルのコヒーレンス寿命を得ることができた。これは、量子情報のアプリケーションでは有効な演算時間であると言える。

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References

  1. Petta, J. R. et al. Coherent manipulation of coupled electron spins in semiconductor quantum dots. Science Express doi:10.1126/science.1116955 (2005) | Article | PubMed |

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