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ngeo.2007.14
大気科学: 循環の減速
(英語版はこちらから)
Alex Thompson

温暖化した気候の中、太平洋領域は、平均してエルニーニョ様の状態へ向かっていると考えられる


新しい研究によると、熱帯太平洋領域では、温暖化した世界の大気循環は弱くなると考えられる。予想される変化はエルニーニョの影響と似ており、熱帯太平洋の海面の温度上昇が3~7年ごとに起こり、世界的な天候パターンに変化が生じる。
米国海洋大気庁のG Vecchiとマイアミ大学のB Soden1は、2100年までに大気中CO2が倍増するモデルを含めた22の気候モデルシミュレーションを分析した。モデルは、熱帯ウォーカー循環―大気をインドネシア上空に上昇させ、その後ペルーに降下させる巨大な垂直ループ―が、温度が上昇するにつれて弱まる点で一致していた。この変化は、全球水循環が温度上昇に反応し、エルニーニョと同様の気候パターンを生じさせる。しかし、エルニーニョイベントとは逆に、海洋はむしろ大気循環を減速させる反応を示す。
気候モデルでは、エルニーニョ年がより頻繁になるのか激しくなるのか、未だに意見が分かれている。しかしこれらのモデルは、温暖化した世界で太平洋の気候が今日のエルニーニョ年に近づくことでは一致しており、このことは海洋表面への栄養供給の減少や、ペルーおよびエクアドル沖の魚種資源の減少を意味している。

 

出典

  1. Vecchi, G. A. & Soden, B. J. Global warming and the weakening of the tropical circulation J. Clim. 20, 4316–4330 (2007).