HIGHLIGHTS
10.1038/ngeo.2007.22
地震学:二重の沈み込み
(英語版はこちらから)
Katherine Anderson
東日本の下にある特異なプレートの相互作用が、東京周辺地域における地震危険度を高めている
![]() © Masahiro Hayata |
東京直下では、フィリピン海プレートと太平洋プレートがユーラシアプレートの下に沈み込んでいる。フィリピン海プレートは他の2プレート間のくさび部分に押し込められている。この特異な構造は、これまで東京に損害を与えてきた深発地震の主な原因となっている可能性があり、将来的な地震災害予測において考慮されるべきである、と新たな調査報告は示唆している。
ビンガムトン大学(米国)のF Wuら1は、この特異な地震学的構造(北西方向に沈み込んでいるフィリピン海プレートと、直接その下に潜り込んで西向きに移動している太平洋プレート)を調査した。彼らはさまざまな3次元地震学的モデルを集めて、その地域のトモグラフィ断面の上に重ね合わせ、プレートが日本の下で接する際の3方向からの相互作用を明らかにした。フィリピン海プレートは、ユーラシアプレートと太平洋プレートの間に沈み込んでいるので、変形して地震活動が増加した地帯を形成している。この地帯は、過去および将来のマグニチュード6、7の地震源となりうる、と研究者らは結論づけている。
1923年に東日本の関東地方で起こった悪名高いマグニチュード8の地震は、フィリピン海プレートとユーラシアプレートが接する場所の巨大衝上断層によって生じた。しかし、これより弱く、浅い位置で発生し、より頻繁にこの地域で大惨事をもたらしている地震群は、おそらく二重の沈み込みの結果といえるだろう。
出典 1. Wu, F., Okaya, D., Sato, H. & Hirata, N. Interaction between two subducting plates under Tokyo and its possible effects on seismic hazards. Geophys. Res. Lett. 34, L18301 (2007).

