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ngeo.2007.26
海洋学:雲のコントロール
(英語版はこちらから)
Alex Thompson
© NOAA |
温暖化による植物プランクトンの硫化ジメチル放出量増加は、地球温暖化を減速させない
微細な海洋植物が硫黄化合物を生成することによって地球温暖化が減速するとこれまで考えられていたが、そうではないことが新たな研究報告で明らかとなった。硫化ジメチル(DMS)は、海洋植物プランクトンが自ら受ける日光量にほぼ比例して生成される。しかし、雲形成の種の役割を果たすことによって、DMSはそれ自体の形成を遅らせることができ、また、気候を冷却することができる。
Institut de Ciencies del Mar de Barcelona(スペイン、バルセロナ)のS Vallinaら1は、海洋循環を組み入れた2つの異なるDMS生成モデルを用い、将来的な地球規模の硫化ガス放出を調査した。大気中のCO2が50 %増加するとDMS生成が年間1.2 %増加するが、CO2による温暖化と比較すると、このDMSの冷却効果はごくわずかであることがわかった。しかし、この2つのモデルは、DMS放出量の大きな季節変化を予測し(冬と比べて夏は10~20倍多い)、DMSが海洋上の夏季日光を調節することを示した。
これらの研究成果から、DMS生成は季節ごとの雲の発生に多大な影響を与えている可能性があるが、より長期にわたる時間スケールでは、大気中のCO2増加による温暖化を相殺するのに必要とされる程度の有意な傾向は示していないことが示唆されている。
出典1. Vallina, S. M., Simo, R. & Manizza, M. Weak response of oceanic dimethylsulphide to upper mixing shoaling induced by global warming. Proc. Natl Acad. Sci. USA 104, 16004–16009 (2007).
