Advance Online Publication
ngeo.2007.5
過去1,500万年間の北極海循環に対する塩水形成の影響
Influence of brine formation on Arctic Ocean circulation over the past 15 million years
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北極海の初期の海洋学的変遷は、気候変動を調節しその応答を知る上で重要である。しかしながら、第四紀(過去180万年)より前の海洋学的変遷に対する拘束条件は、厳しい条件における連続した堆積記録を得ることの困難さから、最近になってやっと有用となってきた。本論文では、北極近傍で回収された2つの堆積コアのネオジウム同位体組成を用いて、現在深さ200から1500メートルに水塊として存在する北極域中層水の過去約1,500万年間にわたる供給源を再現することを試みた。1,500万年から200万年前の間とその後の氷河期でネオジウム比が高いこととは、シベリアのプトラナ山地の玄武岩が風化により北極海に流れ込んだことを示していると解釈できる。北極域中層水はその後ユーラシア大陸の大陸棚で形成された塩水が供給源となり、北大西洋の中層水からの寄与は限定的である。それとは対照的に、現在の循環パターンは北大西洋中層水の寄与が比較的高く、塩水の形成からの入力は無視できる量なのでネオジウム同位対比は低く、200万年前の間氷期に典型的なものとなっている。気候条件の変化とテクトニクス環境の変化が、2つのモードを切り替えるスイッチとなっていると示唆される。
IFM-GEOMAR(独) Brian A. Haley et al
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