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少し軽い読みもの

光の屈折に似た剪断帯の屈折

c the light

© APS 2007

砂は固体であり、その上を歩くことができるが、流体のように注ぐこともできる。そのため、粉体の運動を予測することは非常に困難である。粉粒が外部応力に応答して流れる場合、大部分は固体状の塊のまま、相互にすべる。すべり面は、結合が最も弱い構造である剪断帯として知られている。

T Ungerは、層になった粉体における剪断流のモデルを作りシミュレーションを行った。Ungerは、摩擦係数が異なる二層の多分散粉体(写真の黄色と緑色)で満たされた長い円筒型の容器をベースに分析した。境界面は円筒の軸に平行である。円筒は長軸に沿って2つに分割されており、それぞれの半分を反対方向にすべらせると内部の粉粒は剪断応力を受ける。エネルギー散逸率を最小化することにより、粉体の動いている部分を分離する剪断帯(赤で示す)が境界面で屈折することをUngerは発見した。さらに、屈折角は幾何光学のスネルの法則に従っていた。したがって、散逸を最小化する剪断帯の表面は、最小抵抗経路を表しており、フェルマの原理と類似している。

セルフセンシングナノカンチレバー

マイクロカンチレバーはおそらく、あらゆるマイクロメカニカルデバイスの中で最も広く利用され、商業的に成功しているものであろう。これは、すべての自動車のエアバッグシステムに使用されている加速度計や原子間力顕微鏡(AFM)の主要な検出部である。カンチレバーをベースとするセンサーの可能性や感度をほかの用途に拡張するには、寸法を小さくしてナノスケールにする必要がある。しかし、実用的な大量生産デバイスを実現できるようなナノカンチレバーのたわみの測定方法を見つけだすのはむずかしい。静電容量による測定は、加速度計の場合のように、ノイズや寄生効果の影響を受けやすく、また、光学的な測定は、AFMの場合のように、大きくて不便な外部の光学機器を必要とするのである。

M Liらは、このような限界を克服するため、コーティングした薄い金属層のピエゾ抵抗性の応答を使用してたわみを測定するセルフセンシングナノカンチレバーを開発した。このデバイスは、これまでのナノカンチレバーよりも大規模な生産と配備に適しているだけでなく、従来のマイクロカンチレバーと比較して動作時に周囲条件から受ける影響が小さい。したがって、生物・化学センシング用途に有用である可能性がある。

ボース粒子の束

光子がスペクトル幅の狭いビームから検出される場合、異なる場所に同時に到達する光子の間に相関をみることができる。これは、2つの検出器間の距離が十分に小さければ、同時検出の確率は統計的に独立した検出イベントの確率を単に加えたものより大きいことを意味する。R Hanbury BrownおよびR Twissは、1956年のNatureで初めてこの「バンチング」効果について報告しており、現代の量子光学が発展するきっかけをつくった。

その後、バンチングは、低温原子集団で質量の大きいボース粒子においても観察された。しかし、T Jeltesらはさらに一歩進んで、同じ装置中のボース原子とフェルミ原子のハンブリーブラウン・トゥイス効果を比較している。彼らは2種のヘリウム同位元素を使用した。2つの元素間の挙動の違いは、純粋な量子効果に起因すると考えることができる。ボース粒子であるヘリウム4原子では、Jeltesらは検出器間の距離が約1 mm未満の場合にバンチングを観察した。しかし、フェルミ粒子であるヘリウム3原子では、同じ距離で破壊的な干渉がみられた。これは、2つの同一のフェルミ粒子が同じ位置を占めることを排除する、パウリの原理と一致している。

恒星の化学進化

考古学者が化石を使って過去を研究するように、天文学者は恒星を使って銀河の形成と進化を再現する。銀河の進化に伴って恒星の組成と質量が変化するため、その化学進化の歴史をさかのぼることができる。R C Fernandesらは、84,828個の星形成銀河をサンプリングし、その歴史を再現し、星雲の質量や化学組成によって整理した。そこから、長期にわたる恒星質量と重金属含有量が算定された。

もちろん、このような化石法は新しくない。しかし、積分スペクトルを非常に発達した統計学と共に用いて、Fernandesらは恒星進化の条件を解明できた。恒星は、暖かい星間物質(ISM)内で形成される。重金属が豊富な星雲では、観測対象の恒星が速やかに質量を獲得し化学進化を終了し、数十億年前に太陽の重金属含有量を上回っていたことが見いだされた。一方、金属量の少ないISMにおいては、星は非常にゆっくりと形成され、進化における最後の1億年に、太陽の金属量レベルの3分の1に達したに過ぎなかった。

ホログラフィック光ピンセット

光ピンセットは、集光レーザー場を用いてマイクロメートルから数十ナノメートルに及ぶ大きさの粒子の操作が可能であり、生きた細胞を研究する強力なツールとなる。しかし、これを使用して一度に多数の粒子を操作することは困難であるため、さらに広範囲に使われる可能性が制限されている。光学トラップのアレイを作って大きさや組成によって粒子を分別・ろ過する受動的光トラッピングシステムの開発に成功した例はあるが、「閉ループ」制御を必要とするさらに複雑な作業(フィードバックを使ったより積極的な多数の粒子の操作)には、人間の連続的な介在が常に必要である。

S Chapinらは、一度に多数の粒子を制御するホログラフィック光ピンセットシステムを開発した。これは、能動的制御ループにおいて人間の操作員を必要としない。コンピューター・ベースのリアルタイム特徴認識を使用して、液体中に懸濁した25個のシリカ粒子個々の位置を正確に特定し制御することにより、5×5の配列や「LUX」という文字などさまざまな規則的パターンに自動的に粒子を並べることができた。


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