注目の論文

古代の絶滅に雪玉地球はかかわっていなかった

Nature Geoscience

2009年5月25日

No role for Snowball Earth in ancient extinction

Nature Geoscience

7億4000万年前に熱帯海洋で起きた広範な生物学的交代は表面の栄養素が増加したことと関連があるらしく、この考えは雪玉地球を否定するものである。Nature Geoscience(電子版)の研究は、多様なプランクトンの集合体が微生物の爆発的発生により取って代わった生物学的交代は、雪玉地球に関連した低緯度の氷河の始まりよりも1600万年前に起きていたことを示している。

S Porterらは、米国グランドキャニオンに露出していた岩石の試料を用いて、プランクトン交替の時期を再構築した。研究者は、その年代の堆積速度としては特別に速い値を示す岩石単位を選んで、局所的な絶滅に至った出来事の時間をこれまでにない精度で再構築した。

彼らの分析は海面近くの栄養素が増加した証拠を示しており、絶滅は岩石に現れた最初の氷河の証拠よりも数百万年前に起きていたことを示していて、この特別な出来事は雪玉地球により起きたという可能性を排除している。

doi: 10.1038/ngeo525

英語の原文

注目の論文

「注目の論文」一覧へ戻る

advertisement
プライバシーマーク制度