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喫煙が免疫系に及ぼす持続的な影響
我々の体は細菌やウイルスなどの病原体に遭遇すると、免疫細胞がサイトカインと呼ばれるタンパク質分子を放出して、体の防御機構を調整する。サイトカインは、他の免疫細胞へのシグナルとなり、侵入している病原体に対して適切な応答を開始させる。サイトカインの分泌は個人差があり、また環境要因と遺伝要因の両方の影響を受ける。パスツール研究所およびパリ・シテ大学(フランス・パリ)のViolaine Saint-Andréら1は、健康な人1000人を対象に行われた「内部環境(Milieu Intérieur)プロジェクト」という、免疫系の多様性を研究するプロジェクト2のデータを調べ、結果をNature 2024年2月22日号827ページで報告している。
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翻訳:三谷祐貴子
Nature ダイジェスト Vol. 21 No. 5
DOI: 10.1038/ndigest.2024.240542
原文
Smoking’s lasting effect on the immune system- Nature (2024-02-22) | DOI: 10.1038/d41586-024-00232-3
- Yang Luo & Simon Stent
- Yang Luoはオックスフォード大学(英国)に所属。Simon Stentは英国オックスフォードを拠点としている研究者。
参考文献
- Saint-André, V. et al. Nature 626, 827–835 (2024).
- Thomas, S. et al. Clin. Immunol. 157, 277–293 (2015).
- Burgos, M. et al. Ther. Adv. Med. Oncol. 14, 17588359211072621 (2022).
- Prüss-Ustün, A. et al. BMJ 364, l265 (2019).