Nature Reviews Drug Discovery11, 8 doi: 10.1038/nrd3777
G タンパク質共役型受容体(GPCRs)の中には、脂肪酸や糖類、乳酸塩もしくはケトン体など、エネルギー代謝の中間産物により活性化されるものがあることが、最近になって見つかった。GPCRsは、代謝活性やエネルギー基質濃度を感知することができ、得られた情報を使って代謝ホルモンの分泌や特定の細胞の代謝活性を調節する。さらに、これらの受容体のほとんどは、糖尿病や脂質異常症あるいは肥満などといった代謝性疾患の病態生理学に関与していると考えられている。本稿では、代謝産物を感知するGPCRsの生理学および疾患における役割、さらにGPCRsを標的とする、代謝性疾患の治療を目的とした開発中の薬剤についても述べる。c