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FRETに有用な改良型シアン蛍光タンパク質変異体

Nature Biotechnology 22, 4 doi: 10.1038/nbt945

遺伝子レベルでコードされたバイオセンサーでは、蛍光タンパク質間の蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)を利用して生細胞内の生化学的現象を示すものが多い。最も一般的には、ドナー蛍光色素として強化シアン蛍光タンパク質(ECFP)が使用され、アクセプターには黄色蛍光タンパク質変異体(YFP)のひとつが採用される。ECFPは、利用されてはいるものの、量子収率の低さ、吸光係数の低さおよび二重指数関数で最もよく近似される蛍光寿命という分光学的短所がある。FRET用のECFP特性改良に向けてこの問題を解決するため、部位特異的変異生成を行った。その結果、セルリアン(ECFP/S72A/Y145A/H148D)と命名した変異体では量子収率が大幅に改善され、吸光係数が向上するとともに、蛍光寿命が一重指数関数で最もよく近似されるものとなった。セルリアンはECFPの2.5倍明るく、ECFPをセルリアンで代替すると、FRETを基盤とするグルコキナーゼ活性化センサーの信号対雑音比が大幅に改善される。

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