Letter インテインの条件的スプライシングによるタンパク質活性の温度感受性制御 2004年7月1日 Nature Biotechnology 22, 7 doi: 10.1038/nbt979 条件的または温度感受性(TS)の対立遺伝子は、遺伝子機能解析のための有用なツールである。実際、酵母に関する理解は多くが温度感受性突然変異体から得られており、変異体が入手されればほかのモデル系に関しても重要な知見が得られる。しかし、温度感受性対立遺伝子はまれであり、同定が困難であるため、利用は限定的なものにとどまっている。本論文に示すのは、条件的に活性を示すインテインを用いて温度感受性対立遺伝子を作製するシステムである。酵母Saccharomyces cerevisiae液胞ATPアーゼサブユニット(VMA)インテインをGal4に挿入して温度感受性スプライシング変異体を選抜し、これをGal80に挿入した。Gal80-インテインTSによってGal4/上流活性化配列(UAS)システムの一時的制御がDrosophila melanogaster内で温度依存的に効率よく行われることがわかった。温度感受性インテインスプライシングに最低限必要な宿主条件が整えば、この技術を用いて多様な宿主タンパク質およびモデル系で条件的に活性を示すインテインが作製および使用可能となり、それによって機能タンパク質解析への温度感受性対立遺伝子の使用が拡大することが期待される。 Full text PDF 目次へ戻る