Letter 光力切り換えによる微小流体での哺乳動物細胞の選別 2005年1月1日 Nature Biotechnology 23, 1 doi: 10.1038/nbt1050 生物学的分析法で一般的な機能の多くは、微小流体を利用した装置によって小型化および高度並列化が実現されている。しかし、微小流体を利用した蛍光活性化細胞選別法は、実用的な技術の開発が困難であることが知られている。チップ上での物理的な切り換えメカニズムは種々提案されてきたが、処理能の高さ、純度、およびストレスを受けていない哺乳動物生細胞の回収という要件を同時に満たすものはなかった。本論文では、微小流体チップ上での細胞選別の迅速(2〜4 ms)で能動的な制御に光力が利用可能であることを示す。光切り換え制御ではチップの複雑性が低下し、接続が容易になる。我々は全光型切り換えを用いて蛍光活性化微小流体細胞選別装置を作製し、安定したトランスフェクションによって緑色蛍光タンパク質融合ヒストンを発現しているHeLa細胞で性能を評価した。回収した細胞集団が生育能力をもちストレスを受けてもいないことは、細胞ストレスの指標として知られるHSPA6およびFOSの2遺伝子の転写発現を評価することによって確認された。 Full text PDF 目次へ戻る