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露光制御顕微鏡法は生細胞蛍光撮像時の光退色および光毒性を抑制する

Nature Biotechnology 25, 2 doi: 10.1038/nbt1278

生細胞に蛍光顕微鏡法を適用すると、細胞内分子の動態および相互作用が可視化される。しかし、蛍光顕微鏡による生細胞撮像は、励起光が引き起こす光退色および光毒性の制約を受ける。本論文では、対象物中のフルオロフォアの分布によって光退色および光毒性を1/2〜1/10に抑制する簡単な画像化法である露光制御顕微鏡法(controlled light-exposure microscopy; CLEM)を紹介する。CLEMは、露光時間を空間的に制御することにより、画像の質を損なうことなく励起光量を抑制する。我々は、CLEMが、微小管に結合するGFP-MAP4を発現するタバコ植物細胞で光退色を1/7に抑制し、クロマチンに結合するH2B-GFPを発現するHeLa細胞で活性酸素種の生成を1/8に抑制して生存期間を6倍延長することを示した。さらにCLEMは蛍光強度のダイナミックレンジを2倍以上拡大した。

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