Letter 荷電ミクロスフィアを用いたDNAマイクロアレイの静電的読み取り 2008年7月8日 Nature Biotechnology 26, 7 doi: 10.1038/nbt1416 DNAマイクロアレイは遺伝子発現プロファイルの解析、一塩基多型の検出、および疾患の診断に用いられている。この分野では、日常の臨床医療への組み込みに適したマイクロアレイのスクリーニング技術が存在しないことが長年の課題となっている。本論文では、マイクロアレイ上でのDNAまたはRNAのハイブリダイゼーションを標識によらずに感度よく静電的に読み取る方法を紹介する。マイクロアレイの静電的特性は、表面に無作為に分散した荷電ミクロスフィアの位置および動きによって測定する。我々は、センチメートルの規模で10 µmの水平分解能による非破壊静電的撮像を行った。これは従来の走査静電力顕微鏡と比較して4桁高い感度である。特異的ハイブリダイゼーションによる表面電荷密度の変化は、複雑なバックグラウンドが存在するなか50 pMの感度で検出および定量され、一塩基対のミスマッチ選択性が認められた。ハイブリダイゼーションは肉眼で十分に読み取ることができるため、この方法は多重アッセイに広く応用されるものと考えられる。 Full text PDF 目次へ戻る