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RNA末端の高速大量分析によるマイクロRNA−標的RNA対の網羅的同定

Nature Biotechnology 26, 8 doi: 10.1038/nbt1417

マイクロRNA(miRNA)はほとんどの真核生物で調節分子として重要な役割を果たしており、その機能解析には標的mRNAの同定が不可欠である。従来、標的RNAはコンピューターで予測して実験で検証されていたが、我々は新たなmiRNA−標的RNA対を探索する目的で、シロイヌナズナの花序組織からmiRNAによって分解されたmRNAのポリA尾部をもつ最終断片を2800万個以上単離し、その5′末端の短鎖配列を直接解読した。重複しない800万個の短鎖配列がマッピングされた約2万7000個の転写因子から、以前に予測されていながら検証されていなかったmiRNAの標的が発見された。検証済みの標的と同じく、miRNA切断部位には単一の短鎖配列が多くみられ、特に5′-3′エクソヌクレアーゼAtXRN4欠失変異株のライブラリーでその傾向が強かった。シロイヌナズナのmiRNAの研究は大規模に行われているが、我々は切断された標的の塩基配列から逆に調べることで新しいmiRNAの同定および検証に成功した。汎用性のあるこの方法は、miRNA−標的RNA対に限らず、RNAプロセシングのさまざまな側面に関する研究に影響を及ぼすと考えられる。

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