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ショートリードデータセットからの単一
細胞細菌ゲノムの効率的な新規組み立て

Nature Biotechnology 29, 10 doi: 10.1038/nbt.1966

多重置換増幅(MDA)法による全ゲノム増幅では、培養することができない細菌の単一細胞を用いてDNAの配列を明らかにすることができる。しかし、MDAではゲノムの網羅性にきわめてむらがあるため、ゲノムの組み立ては容易ではない。本論文では、単一細胞に由来するショートリードデータ用に作成され、徐々に大きくなるカバー率カットオフ値を使用することで組み立てを改善するアルゴリズムを紹介する。1個の大腸菌細胞および黄色ブドウ球菌細胞に由来するリードの組み立てにより、コンティグ内遺伝子の91%以上が捕捉され、多数の大腸菌細胞による組み立てで捕捉される95%に近い値が得られた。我々はこの方法を用い、全球海洋に普遍的に生息する細菌系統であるデルタプロテオバクテリアの非培養のSAR324分岐群の単一細胞からゲノム組み立てを行った。代謝再構築の結果、SAR324が好気性、運動性、および走化性をもつことが示唆された。この方法は、個々の非培養細菌のゲノム組み立てをショートリードのみから行うことを可能とし、メタゲノム研究では得られない細胞特異的な遺伝情報をもたらす。

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