Brief Communication
果実の軟化の選択的制御によるトマトの遺伝学的改良
Nature Biotechnology 34, 9 doi: 10.1038/nbt.3602
軟化速度を制御して日持ちをよくすることは、1990年代の遺伝子組換え(GM)トマト作製研究の大目標であったが、得られた成果はわずかであった。今日栽培されているハイブリッド種は、成熟を遅延させて日持ちをよくする「非成熟変異」を含むが、風味および色合いに悪影響が生じる。本論文では、ペクチン酸リアーゼをコードする遺伝子をサイレンシングすることにより、成熟の他の側面への影響なくトマトの軟化が大幅かつ選択的に制御されたことを示す。