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単一分子分解能でのヒストン標識同時形成の全ゲノム的マッピングをco-ChIPが可能にする
Nature Biotechnology 34, 9 doi: 10.1038/nbt.3652
ヒストン修飾はクロマチン形成および転写調節で重要な役割を果たしているが、さまざまな細胞および組織で全ゲノム的なヒストン修飾データが大量に収集されているにもかかわらず、同一ヌクレオソーム上の修飾の同時形成に関してはほとんど知られていない。本論文では、ヌクレオソーム上のヒストン修飾の同時形成を明らかにするための全ゲノム的な定量法であるco-ChIP(combinatorial indexed chromatin immunoprecipitation;組み合わせ指標付きクロマチン免疫沈降)を紹介する。我々はco-ChIPを用いて14種類のクロマチン標識の全ゲノム的同時形成(70組のペア)を調べ、スーパーエンハンサーでのH3K9me1とH3K27acの同時形成など、過去に示されていない同時形成パターンを発見した。最後に、co-ChIPを応用して2種類のマウス胚性幹細胞状態および4種類の成体組織での2価のH3K4me3–H3K27me3ドメインの分布を明らかにした。5786領域で動的な変化が観察され、重要な組織特異的調節遺伝子で2価性の喪失およびde novo獲得の両方が発見されたことから、さまざまな発生段階での2価ドメインの機能的役割が示唆された。この結果は、co-ChIPでヒストン修飾間の複雑な相互作用が明らかにされることを示している。