Perspective

ヒト細胞バイオテクノロジーの使用に関する倫理的原則

Nature Biotechnology 35, 11 doi: 10.1038/nbt.4007

近年の生物工学の発展は、新しい診断および治療戦略、新規の産業工程、ならびに栄養学、農業、バイオマニュファクチャリングなどの分野の難題に対する革新的な手法の可能性を期待させる。現代の遺伝学は成熟し、ますます強力な技術が開発されているため、技術のリスクアセスメントおよび適切な応用法に関する議論や、誰がそのような問題に関して意思決定権を持つべきなのかという議論が重要性を増している。最近、「倫理学者が『道をはずれている』」と主張する科学者がいる一方で、さらに厳しい倫理的監視や、一部の研究に関しては凍結を求める者もいる。しかし我々は、研究領域として、こうした強力な生物学的ツールの適切な応用法を、一致して判断する必要がある。本論文は、世界のバイオ技術創出先進国から選ばれた学際的代表者集団の合意声明であり、進展を続けるヒト細胞バイオテクノロジー研究に関する倫理的議論に寄与するために一連の倫理的原則を提唱する。

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