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in vitroのヒトアストロサイトおよびパーキンソン病モデルのマウスアストロサイトからの機能性ドーパミンニューロンの誘導
Nature Biotechnology 35, 5 doi: 10.1038/nbt.3835
神経変性疾患に対する細胞置換療法では、病理過程の影響を受けた細胞型の移植が重視されてきた。本論文では、アストロサイトの直接転換によってドーパミンニューロンを得る新たなパーキンソン病治療戦略を紹介する。3種類の転写因子NEUROD1、ASCL1、およびLMX1A、ならびにマイクロRNA miR218(これらをNeAL218と総称)を用いて、in vitroでヒトアストロサイトを、in vivoでマウスアストロサイトを、それぞれ人工ドーパミンニューロン(iDAN)へ再プログラム化した。in virtoの再プログラム化効率は、クロマチンリモデリングを促進してTGFβ、Shh、およびWntシグナル伝達経路を活性化させる小分子群によって改善された。ヒトアストロサイトの再プログラミング効率は約16%に達し、しかるべき中脳マーカーおよび興奮性を持つiDANが生じた。パーキンソン病のマウスモデルでは、NeAL218のみによって成体の線条体アストロサイトが興奮性のiDANに転換され、歩行障害を含む一部の運動行動がin vivoで修正された。この方法をさらに最適化すれば、細胞ではなく遺伝子を送達することによるパーキンソン病の臨床治療が可能になると考えられる。
カロリンスカ研究所(スウェーデン)、P R di Val Cervo et al.