Perspective

「メタフルイディクス」によるオープンソースのコミュニティー主導型マイクロ流体工学

Nature Biotechnology 35, 6 doi: 10.1038/nbt.3873

マイクロ流体デバイスは、生物学的実験を自動化および小型化する可能性を秘めるが、デバイス設計のオープンソース共有は、ソフトウエアなど他のリソースの共有に遅れを取っている。合成生物学者は、マイクロ流体工学をDNAアセンブリー、無細胞タンパク質発現、および細胞培養に利用してきたが、費用、デバイスの複雑性、およびオーダーメードの構成に対する信頼性が複合して、その幅広い採用を妨げている。本論文では、オープンソースのコミュニティー主導型リポジトリである「メタフルイディクス(Metafluidics)」を紹介する。これは、ユーザーによるマイクロ流体デバイスの構築、設定、および運転を可能にするためのデジタル設計ファイル、アセンブリー仕様、およびオープンソースソフトウエアを提供するものである。我々はメタフルイディクスを用い、マイクロ流体リングミキサーデバイスと32チャンネル卓上マイクロ流体コントローラーの両方に関して設計および製作手順を公開した。このデバイスおよびコントローラーを応用し、ライゲーション、Gateway、Gibson、およびGolden Gateという標準的なDNAアセンブリー法を用いて遺伝子回路を構築した。メタフルイディクスは、技術者、DIY愛好家、および製作技術の不十分なその他の新たな参入者からなる幅広いコミュニティーがマイクロ流体工学研究に貢献できるようにすることを目的としている。

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