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細菌およびアーキア分離株の参照ゲノム1003セットが系統樹のカバー範囲を広げる
Nature Biotechnology 35, 7 doi: 10.1038/nbt.3886
本論文では、GEBA(Genomic Encyclopedia of Bacteria and Archaea)イニシアチブの一環として、塩基配列が解読された参照ゲノム1003セットを示す。この参照ゲノム群は、系統空間の配列カバー範囲を最大化するように選択された。このゲノム群により、既存のタイプ株の数は2倍になり、全体的系統多様性が25%拡大した。かねて入手可能となっていた解読済みゲノムおよび概要ゲノムとの比較解析から、系統多様性に応じて新規タンパク質ファミリーが10.5%増加したことが分かった。GEBAのゲノムには、試料4650点に由来する、過去に割り当てられなかったメタゲノムタンパク質2500万個が加わり、その系統的および機能的解釈が改善された。我々は、多数の生合成クラスターを発見し、新規の化学構造および抗菌活性を有すると考えられる異質なフェナジンクラスターを実験的に検証した。本Resourceは、1回に公表された参照ゲノム群として現時点で最大のものである。細菌およびアーキアの分離株配列の広がりは飽和にはなお遠く、この方面の取り組みは、今後も科学的発見の貴重な供給源であり続けると考えられる。