Review

ヒトゲノムの非コード調節DNAの特性評価

Nature Biotechnology 35, 8 doi: 10.1038/nbt.3863

一般的な疾患に関連する遺伝的多様体は、ヒトゲノムの非コード部分に位置していることが多い。したがって、機能的非コードエレメントの全レパートリーを明らかにすることは、その生物学的役割を調べる効率的な方法とともに極めて重要である。過去10年間、DNAへの接近可能性および種々のエピジェネティックな修飾が調節機能と関連付けられてきた。そうした特徴をゲノム規模でマッピングすることにより、研究者たちは推定される調節エレメントの全てを記録しはじめられるようになった。調節領域の機能を調べるためのハイスループットレポーターアッセイも開発されてきたが、その方法は推定される調節エレメントを染色体から切り離すため、クロマチン状態および長距離の調節相互作用の影響が全て失われる。推定されるシス調節エレメントに対して機能を明確に割り当てるには、そのエレメントの摂動が必要である。現在、我々がゲノム規模で調節エレメントに摂動を与える能力は、ゲノム編集技術によって変容しつつある。ゲノムエディターを取り入れたハイスループット遺伝子スクリーニングの解釈は、ヒトゲノムの機能的非コードエレメントの不偏的マップの構築を容易にする可能性がある。

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