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1本の試験管内でビーズを用いるバーコード・パーティショニングによる全ヒトゲノムのハプロタイプフェージング

Nature Biotechnology 35, 9 doi: 10.1038/nbt.3897

ハプロタイプを明らかにするゲノム塩基配列解読は、集団遺伝学および遺伝医学の面で膨大な情報をもたらすことが期待される。しかし、今日までに塩基配列解読済みのゲノムの大半では、ゲノムの小部分の配列解読を多数の区画で行う必要があるハプロタイプ解析のワークフローが煩雑であるため、ハプロタイプが明らかにされていない。今回我々は、「ビーズ上(on-bead)」バーコード化タグメンテーションによる1区画の長いDNA分子のバーコード・パーティショニングを実証する。ビーズ上の「隣接性保持転位」塩基配列解読法(CPTv2-seq)と命名したこの方法のポイントは、ビーズから同時に断片化される個々の長いDNA分子へのトランスポゾンを介した均一なバーコード集団の移動(タグメンテーション)である。次工程で、これらは、個々の長いDNA分子に由来する全ての塩基配列解読リードが共通のバーコードを有する、塩基配列解読ライブラリーへと処理される。1本の試験管で約15万種類のバーコード化ビーズによって長いDNA分子を一括処理することで、バーコードで関連付けられたリード構造が得られ、長距離の分子隣接性が明らかにされる。この技術は、ハプロタイプを明らかにする正確な塩基配列解読、およびゲノム構造変動体のフェージングのための簡便かつ迅速でプレートによる大規模化および自動化が可能な方法となる。

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