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バイスタンダー活性とオフターゲット活性が最小のAPOBEC3A–Cas9塩基エディター

Nature Biotechnology 36, 10 doi: 10.1038/nbt.4199

CRISPR–Cas9を用いてシチジンデアミナーゼ酵素活性を特定のゲノム座位へ直接導く塩基エディター技術は、シチジン(C)からチミジン(T)への正確なDNA変換の極めて効率的な導入を可能とする。しかし、現在の塩基エディターでは、酵素の5塩基対編集枠に複数のCが存在する場合、望ましくないC→T変換が生じる。本論文では、改変したヒトAPOBEC3A(eA3A)ドメインを用いてバイスタンダー変異を抑制する方法を紹介する。eA3Aは、特定のモチーフ内のシチジンをTCR>TCY>VCNという順位で脱アミノ化する。広く用いられている塩基エディター3(BE3)融合体とヒト細胞で直接比較したところ、我々のeA3A–BE3融合体はTCモチーフ内のシチジンに対して同等の活性を示したが、それ以外の配列環境ではシチジンの編集が大幅に抑制されていた。eA3A–BE3は、BE3をはるかに上回る正確さ(40倍以上)でヒトβサラセミアプロモーターの変異を修正した。また、eA3A–BE3は、特異性の低いホモポリマー部位を標的とする場合でさえも、BE3で知られるオフターゲット部位の変異頻度が低いことが示された。

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