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根圏マイクロバイオーム構成の変化によるトマトの青枯病抵抗性の実現

Nature Biotechnology 36, 11 doi: 10.1038/nbt.4232

トマト品種Hawaii7996は土壌中に存在する青枯病菌Ralstonia solanacearumへの抵抗性を有するが、品種Moneymakerはこの病原体に感受性である。植物に付随する微生物が病害抵抗性に役割を担っているかを評価するために、我々はメソコスム実験で両品種の根圏マイクロバイオームを分析した。この2つの栽培品種のマイクロバイオーム構成は異なっていた。抵抗性植物の根圏微生物相を移植すると、感受性植物の病徴は抑制された。抵抗性植物と感受性植物の根圏メタゲノムの比較解析によって、あるフラボバクテリアのゲノムを同定し、アセンブリーすることができた。このフラボバクテリアのゲノムは、感受性植物のマイクロバイオームよりも抵抗性植物の根圏マイクロバイオームにはるかに多く存在していた。我々は、TRM1と名付けたこのフラボバクテリアを培養し、ポット試験において、青枯病菌による感受性植物の病害発生がTRM1によって抑制されることを明らかにした。今回の知見は、病原性微生物から植物を保護する天然の微生物相の役割を明らかにしており、我々の手法は植物の病害を緩和するプロバイオティクスの開発につながるものである。

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