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循環置換・PAM改変Cas9バリアントが塩基エディターの標的範囲を広げる
Nature Biotechnology 37, 6 doi: 10.1038/s41587-019-0134-y
塩基編集では、標的配列がCas9ドメインのプロトスペーサー隣接モチーフ(PAM)要件を満たし、標的ヌクレオチドが塩基エディターの編集枠内に位置することが必要である。塩基エディターの標的範囲を広げるため、我々は、非NGGのPAMに適合するSpCas9バリアントを用いる最適化アデニン塩基エディター(ABEmaxバリアント)を6種類作製した。プロトスペーサー内で改変される標的塩基の範囲を広げるために、循環置換Cas9バリアントを用いて、編集枠が4~5ヌクレオチド程度から8~9ヌクレオチド程度にまで広がり副産物生成が抑制された、シトシン塩基エディターとアデニン塩基エディターを4種類ずつ得た。この塩基エディターのセットは、シトシン塩基編集およびアデニン塩基編集の標的範囲を改善する。