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ハイブリッドメタゲノムアセンブリーはヒトマイクロバイオームでの耐性決定要因および可動性遺伝因子の高分解能解析を可能にする

Nature Biotechnology 37, 8 doi: 10.1038/s41587-019-0191-2

マイクロバイオームの特性解析は、ハイスループットなメタゲノム塩基配列解読によって可能となっている。しかし、既存の方法は、ショートリード技術とロングリード技術から得たリードを組み合わせるようには設計されていない。本論文で紹介するハイブリッドメタゲノムアセンブラーOPERA-MSは、アセンブリーによるメタゲノムのクラスター化と反復を認識する正確なスキャフォールド構築とを組み合わせ、複雑な微生物群集の正確なアセンブリーを行う。既知のin vitro腸マイクロバイオームおよび仮想の腸マイクロバイオームを用いて評価した結果、OPERA-MSによるメタゲノムのアセンブリーは、ロングリードアセンブラーに比べて塩基対の正確度が高く(Canuの5倍以上)、ショートリードアセンブラーに比べて連続性が高く(NGA50でMEGAHIT、IDBA-UD、metaSPAdesの約10倍)、非メタゲノムハイブリッドアセンブラーに比べてアセンブリーエラーが少なかった(hybridSPAdesの半分)。OPERA-MSは、同一種の複数ゲノムの存在下で株ごとのアセンブリーを行い、約9倍のロングリードカバー率で希少種(1%未満)の良質な参照ゲノムが、そしてさらに高いカバー率でほぼ完全なゲノムが得られた。抗生物質による治療を受けている患者28例の腸メタゲノムのアセンブリーをOPERA-MSで行ったところ、ナノポア塩基配列解読によるロングリードを含めることで、80種類以上の閉環状プラスミド塩基配列またはファージ塩基配列、および新たな263 kbpのジャンボファージを含め、さらに連続性の高いアセンブリーが得られることが示された(ショートリードアセンブリーに比べて200倍の改善)。良質なハイブリッドアセンブリーは、患者の腸レジストームを極めて詳細に捉えることを可能にする。

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