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GPSeqが細胞核内のクロマチンの放射状構造を明らかにする

Nature Biotechnology 38, 10 doi: 10.1038/s41587-020-0519-y

哺乳類細胞のクロマチンの放射状構造は、ラミナ関連ドメイン以外はほとんど調べられていない。本論文では、核ラミナまでの距離を核半径に沿って推定するゲノム規模の方法GPSeq(genomic loci positioning by sequencing)について記述する。GPSeqは、核ラミナから核の中心へのクロマチンの漸進的な制限消化と、生じた切断部位のその後の塩基配列解読に基づいている。我々はGPSeqを用いてヒトゲノムの放射状構造を100 kbの分解能でマッピングしたところ、ゲノムとエピゲノムの特徴の放射状パターン、遺伝子発現の放射状パターン、さらにはAサブコンパートメントとBサブコンパートメントの放射状パターンが明らかになった。放射状構造の情報とHi-Cで測定した染色体接触頻度とを組み合わせることで、全ゲノム構造モデリングの正確度は大幅に向上した。また、DNA二本鎖切断、生殖系列バリアント、がん変異の放射状トポグラフィーを図示したところ、それらはAサブコンパートメントとBサブコンパートメントに特徴的な放射状配置を持つことが分かった。我々は、GPSeqが、ゲノム構造の基礎的な諸相を明らかにすることができると結論付ける。

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