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SARS-CoV-2の血清学的アッセイの評価が各種検査法の性能を明らかにする
Nature Biotechnology 38, 10 doi: 10.1038/s41587-020-0659-0
重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)への曝露、感染、潜在的免疫を評価する血清学的検査法の適切な使用と解釈には、アッセイの性能に関する正確なデータが必要である。我々は、発症から5日ごとの時間間隔で、抗SARS-CoV-2 IgMとIgG抗体を検出する10種類の診療現場型のラテラルフローアッセイ(LFA)および2種類の検査室型の酵素免疫測定法(ELISA)の直接比較評価を行い、新型コロナウイルス感染症発生以前の検体で各アッセイの特異度を調べた。血清陽性率は時間の経過とともに高まり、最後の検査期間(発症後20日以上)で最高となった。検査法の特異度は84.3%から100.0%の範囲で、主にIgMの結果の変動による影響を受けた。弱いバンドを陰性と見なせばLFAの特異度は高まるが、その場合、SARS-CoV-2のリアルタイムPCR陽性例の一部で抗体の検出(感度)が低下する。本研究の結果から、信頼性の高いLFAの展開には血清陽性率の閾値の決定と読み取り者の訓練が重要であることが明らかになった。4種類の検査法の中に傑出した血清学的アッセイはなかったが、これらの方法では、より後の時点の検査の陽性率が80%を超え、特異度は95%以上に達した。