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組織工学で作製された子宮がウサギの生仔出生を支援する

Nature Biotechnology 38, 11 doi: 10.1038/s41587-020-0547-7

生体工学によって作製された子宮組織は、子宮性不妊の女性に対する治療選択肢の1つとなる可能性がある。大型動物モデルでは、子宮再建は異種組織移植でしか実証されていない。今回我々は、自家細胞を播種した生分解性ポリマーの足場を用いて、ウサギの子宮の構造と機能を回復させた。ウサギには子宮亜全摘を施し、自家細胞を播種した構造物、播種していない足場、または縫合による再建を行った。移植から6か月の時点で、細胞を播種した構造物から形成された人工子宮のみが本来の組織に似た構造を発達させ、組織化された内宮上皮と腺上皮、間質、血管網を持つ粘膜、2層構造の子宮筋層などが生じた。細胞を播種した構造物を埋植したウサギのみが子宮の再建部分で正常に妊娠し(10匹中4匹)、妊娠期間から生仔出生まで胎仔の発生を支えた。この方法は、さらに開発を進めることで、子宮性不妊の再生医療による解決策となる可能性がある。

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