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数千個の非反復要素の自動設計による安定した遺伝子システムの作製
Nature Biotechnology 38, 12 doi: 10.1038/s41587-020-0584-2
遺伝子系の操作は、遺伝子要素に反復配列が含まれる場合にはうまくいかないことが多い。期待通りの機能性を持つ多くの非反復遺伝子要素を設計することは、高い計算複雑性を伴う難しい課題であり続けている。我々はこの課題を克服するために、プロモーター、リボソーム結合部位、ターミネーターなど、数千個の高度に非反復的な遺伝子要素を特定の設計的制約から迅速に生成するNonrepetitive Parts Calculator(非反復要素計算システム)を開発した。我々は実証として、転写速度の範囲が82万倍の幅で変動する4350個の非反復的な細菌プロモーターと、転写速度の範囲が2万5000倍の幅で変動する1722個の高度に非反復的な酵母プロモーターを設計し、それらの特性を実験的に評価した。我々は機械学習を用いて、特定の相互作用がプロモーターの転写速度をどのように制御しているかを明らかにした。また、我々は、非反復遺伝子要素を用いることで相同組換えが大幅に減少し、遺伝的安定性が高まることも示した。