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インターロイキン23の操作で固形腫瘍中のCAR T細胞の機能を改善する

Nature Biotechnology 38, 4 doi: 10.1038/s41587-019-0398-2

T細胞の増殖を刺激するインターロイキン15(IL-15)などのサイトカインは、キメラ抗原受容体(CAR)T細胞の抗腫瘍活性を高める手段として研究されている。しかし、T細胞の構成的なサイトカインシグナル伝達およびバイスタンダー細胞の活性化は毒性の原因となる可能性がある。IL-23は2つのサブユニットからなるサイトカインであり、記憶T細胞およびTh17細胞の増殖を促進することが知られている。T細胞抗原受容体(TCR)を刺激すると、T細胞ではIL-23受容体およびIL-23αのp19サブユニットが上方制御されるが、p40サブユニットには上方制御が認められないことが分かった。我々はT細胞のp40サブユニットの発現を操作し(p40-Td 細胞)、オートクリン型のIL-23シグナル伝達による活性化T細胞の選択的増殖活性を得た。CAR T細胞と比較して、p40-Td CAR T細胞はin vitroで高い抗腫瘍能を示し、グランザイムBの発現上昇およびPD-1の発現低下が認められた。2つの異種移植片および2つの同系固形腫瘍マウスモデルにおいて、p40-Td CAR T細胞はCAR T細胞を上回る効果を示し、副作用はIL-18またはIL-15を発現するCAR T細胞を下回った。

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