Letter

液滴マイクロ流体工学による抗体のハイスループット単一細胞活性スクリーニングおよび塩基配列解読

Nature Biotechnology 38, 6 doi: 10.1038/s41587-020-0466-7

形質細胞および形質芽細胞の抗体レパートリーをマイニングすることにより、治療や研究に有用な抗体が発見される場合がある。本論文では、IgGを分泌する初代細胞のハイスループット単一細胞スクリーニングを行って、可溶性抗原と膜結合抗原に結合する抗体を明らかにする方法を紹介する。CelliGOは、蛍光に基づく液滴内単一細胞バイオアッセイを用いたIgG活性のハイスループットスクリーニングと、液滴内単一細胞バーコード逆転写を用いた対をなす抗体のV遺伝子の塩基配列解読とを組み合わせた液滴マイクロ流体システムである。我々は、ワクチン標的、多機能性酵素、または膜結合型がん標的によって免疫したマウスの細胞で、IgGレパートリーの多様性、クローン増殖、および体細胞超変異を分析した。こうした抗原による免疫によって、マウス1匹当たり100~1000通りのIgG配列が得られた。特定された配列から組換え抗体が77種類得られ、そのうち93%が可溶性抗原を、14%が膜抗原を認識することが明らかになった。このプラットフォームでは、ex vivoで活性化された約2200個のIgG分泌性活性型ヒト記憶B細胞からも約450~900通りのIgG配列が得られ、汎用性が実証された。

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