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神経マップの安定化による脳–コンピューターインターフェースのプラグアンドプレイ制御

Nature Biotechnology 39, 3 doi: 10.1038/s41587-020-0662-5

脳–コンピューターインターフェース(BCI)は、重度運動障害者の補装具の制御を可能とするが、長期信頼性が低く、毎日の再較正に時間がかかることが、実世界での受容を阻む制約となっている。我々は、再較正なしに安定した性能を可能とする方法を開発するべく、シグナルの安定した追跡を可能とする128チャンネルの長期的な皮質脳波記録(ECoG)インプラントを麻痺者に使用した。これにより、デコーダーの重みが数日間にわたって保持される長期的な閉回路デコーダーの適応が、神経マップの強化と「プラグアンドプレイ」制御を生じることが明らかになった。これとは対照的に、毎日の再初期化は性能の低下を招き、再学習が一定しなかった。強化はまた、数日間にわたる制御の特徴の追加、すなわち長期的な次元の積み重ねも可能とした。以上の結果は、ECoGインターフェースの安定性と神経可塑性を利用することによって、高い信頼性で安定したBCI制御を行う方法をもたらす。

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