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単一細胞ミトコンドリアDNAの超並列遺伝子型判定およびクロマチンプロファイリング

Nature Biotechnology 39, 4 doi: 10.1038/s41587-020-0645-6

自然に存在するミトコンドリアDNA(mtDNA)の変異は、細胞間のクローン関係の推定を可能とする。mtDNAのプロファイリングは細胞状態の測定と併せて行うことができるが、ヒト組織の複雑さを解明するのに必要となる超並列法と組み合わされたことはない。今回我々は、液滴を利用したハイスループットのミトコンドリアscATAC-seq(single-cell assay for transposase-accessible chromatin with sequencing)を紹介する。これは、数千個の単一細胞での信頼性の高いmtDNA変異コールと、それに伴う接近可能なクロマチンの質の高いプロファイルを組み合わせる方法である。この方法により、個々の細胞のmtDNAヘテロプラスミー、クローン関係、細胞状態、接近可能なクロマチンの多様性を推定することが可能となる。我々は、単一細胞の病理的mtDNAバリアントのヘテロプラスミーの多様性を明らかにし、これを個人内のクロマチンの多様性とクローン進化と関連付けた。我々はまた、がん由来の数千個の細胞のクローン関係を追跡して、エピゲノムの多様性とサブクローン進化を結び付け、in vitroとin vivoで分化中の造血細胞の細胞動態を推定した。総合すると、今回の方法はin vivoでの細胞集団の動態とクローン特性の研究を可能にするものである。

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