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がん精密医療のための循環腫瘍DNA塩基配列解読アッセイの解析有効性を評価する
Nature Biotechnology 39, 9 doi: 10.1038/s41587-021-00857-z
循環腫瘍DNA(ctDNA)の塩基配列解読はがん精密医療で急速に取り入れられているが、ctDNAアッセイの正確度、感度、再現性はほとんど明らかにされていない。本論文では、業界をリードする5種類のctDNAアッセイの解析性能に関する多施設プラットフォーム間評価の知見を示す。我々は、模擬実験、合成DNA添加実験、標準化した細胞株由来の基準試料による性能試験を用いて、ctDNA塩基配列解読工程の各段階を評価した。変異アレル頻度が0.5%を超える場合、ctDNA変異の検出は5種類のアッセイのいずれでも感度、精度、再現性が高かったが、この境界を下回ると、特に投入材料が限られる場合、検出の信頼性が低下して、検出はアッセイ間で広く変動した。候補の誤認識(偽陽性)よりも変異の見逃し(偽陰性)の方が多かったことから、希少なctDNA断片の確実なサンプリングがctDNAアッセイの重要な課題であることが指摘された。ctDNAアッセイの解析性能に関する今回の包括的評価は、ベストプラクティスの指針に重要な情報をもたらし、がん精密医療の情報資源となる。