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PHAGE-ATACによるタンパク質およびクロマチン接近可能性の単一細胞プロファイリング

Nature Biotechnology 40, 3 doi: 10.1038/s41587-021-01065-5

単一細胞プロファイルの多層的測定が、細胞状態と調節機構の特性評価で有用性を増している。本研究では、組換え型のラクダ科動物単一ドメイン抗体(「ナノボディー」)を提示するファージを用いて、タンパク質レベルとクロマチン接近可能性プロファイルの同時単一細胞測定、およびミトコンドリアDNAに基づくクローン追跡を行う、液滴に基づく超並列法PHAGE-ATAC(Assay for Transposase-Accessible Chromatin)を開発した。我々はPHAGE-ATACを用いて、初代ヒト免疫細胞の多層的解析、試料の多重化、細胞内タンパク質の解析、ヒト細胞集団中のSARS-CoV-2スパイクタンパク質の検出を行った。また、特定の分子プロファイルを有する細胞に結合する抗原特異的なナノボディーを選択するための合成高複雑度ファージライブラリーを構築した。これは、単一細胞ゲノミクスによるタンパク質の検出、細胞の特性評価、スクリーニングに道を開く。

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