光音響・超高分解能イメージング用の光切り替え可能な遺伝子コード分子センサー

可逆的に光切り替え可能なタンパク質は、多くの超高分解能の蛍光顕微鏡法や光音響イメージング法に不可欠である。しかし、ナノスケールまたは生動物組織中の特定分析物の分布を測定するセンサーとして使用されるには至っていない。今回我々は、405/488 nmの光で切り替えることができるGCaMP5Gに基づいて光切り替え可能なCa²⁺センサーのプロトタイプを構築し、蛍光タンパク質のコアのバレル構造とCa²⁺受容体部分の相互作用の重要性を含め、その構造レベルの分子機構を明らかにした。我々は、培養細胞でのCa²⁺濃度の超高分解能イメージングと、Ca²⁺条件制御下でのマウスの移植腫瘍細胞の光音響Ca²⁺イメージングを行った。また、ペリプラズム結合タンパク質とGタンパク質共役型受容体を基盤とするセンサーに基づいて光切り替え型のマルトースセンサーとドーパミンセンサーの事例を構築することで、この概念の一般化可能性を示した。