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血漿から分離したヌクレオソームのがん診断用の多重化単一分子エピジェネティック解析

Nature Biotechnology 41, 2 doi: 10.1038/s41587-022-01447-3

血漿中の遊離DNA(cfDNA)を解析すると、体内の病理過程に関する情報が得られる。血中cfDNAはヌクレオソームの形をとり、組織およびがんに特異的なエピジェネティック状態を維持している。我々は、血漿から分離したヌクレオソームのエピジェネティクス(epigenetics of plasma-isolated nucleosomes;EPINUC)、DNAメチル化、およびがん特異的タンパク質バイオマーカーの網羅的なプロファイリングを行う単一分子多重パラメーター解析法を開発した。この方法は、単一分子の画像化により、数百万個の個別ヌクレオソームに関して、6種類のヒストン活性化修飾および抑制修飾の高分解能検出を可能とし、その比率および組み合わせパターンを明らかにする。また、変異型p53のような非分泌性の腫瘍特異的タンパク質の検出など、血漿タンパク質の高感度で定量的なデータももたらす。大腸がん63例、膵臓がん10例、および健常者33例の血漿検体群のEPINUC解析では、早期であっても高い正確さと感度でがんが検出された。最後に、EPINUCを直接的な単一分子DNA塩基配列解読と組み合わせることで、大腸がん、膵臓がん、肺がん、および乳がんの起源組織が明らかにされた。EPINUCは、少量(1 ml未満)の液体生検材料から、臨床的に関連する可能性のある多層的な情報をもたらす。

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