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共有されていない特徴を用いる安定化モザイク単一細胞データ統合

Nature Biotechnology 42, 2 doi: 10.1038/s41587-023-01766-z

現在利用可能な単一細胞オミクス技術は、生物学的情報の内容が異なる固有の特徴を数多く捕捉する。データ統合は、さまざまな技術で捕捉された細胞を共通の埋め込み空間上に配置し、下流の解析作業を容易にすることを目的としている。現在の水平データ統合技術は一連の共通の特徴を用いているため、重なりのない特徴を無視して情報を失っている。本論文では、重なりのない特徴を利用することで単一細胞データのマッピングを安定化させるモザイクデータ統合技術であるStabMapを紹介する。StabMapは、まず共有されている特徴に基づいてモザイクデータトポロジーを推測した後で、トポロジーに沿った最短経路をトラバースすることによって、全細胞を教師ありまたは教師なしの参照座標上に投影する。我々は、StabMapがさまざまなシミュレーション環境でうまく機能し、一部のデータセットが特徴を全く共有していない場合の「マルチホップ型」モザイクデータ統合を促進し、さらに解離単一細胞データの空間トランスクリプトームリファレンスへのマッピングに空間遺伝子発現の特徴を用いることを可能にすることを示した。

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