Article 発生:Dact1変異型マウスの後部の奇形は、原始条線におけるVangl2の調節異常によって起こる 2009年9月1日 Nature Genetics 41, 9 doi: 10.1038/ng.435 Dact1(Dapper またはFrodoとも呼ばれる)変異をホモでもつマウスは、ヒトの脊椎、尿生殖器官および遠位消化管を含む奇形と表現型が似ている。この表現型は、原始条線の胚葉形成の障害によるものであることを突き止めた。特に、平面内細胞極性(PCP)経路の膜通過成分であるVangl2のヘテロ変異は、劣性形質であるDact1表現型を救済した。一方Dact1の欠失は逆に半優性のVangl2表現型を救済した。Dact1は、細胞内タンパク質であり、Vangl2と複合体を作る。Dact1変異体において、Vangl2は、通常細胞の上皮-間葉移行が起こっている原始条線において増加していた。これは、異常なEカドヘリンの破壊と、PCP経路の生化学的数値の変化を伴っていた。Dact1は、原始条線において、PCP経路と細胞接着の上流にあるVangl2を調整することにより形態形成に関与している。 Full text PDF 目次へ戻る