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クリニカルシークエンシング:幅広い疾患群に対するゲノムのクリニカルシークエンシングの成功に影響を与える因子
Nature Genetics 47, 7 doi: 10.1038/ng.3304
臨床診断の主流となる全ゲノムシークエンシングの結果に影響を与える因子を調べるために、種々の疾患を持つ156の独立した患者もしくは家族の中から217人に対して配列解読を行った。彼らは、これまでのスクリーニングで病因となるバリアントが見つからなかった人たちである。バリアントの呼び出し、フィルタリング、アノテーション、優先順位付けについて、さまざまな方法を使って同定し、候補バリアントの数を調べた。その結果、サンプル全てを使ったバリアントのジョイントコーリング(合同呼び出し)、内部と外部のデータベースの両方を用いたフィルタリング、複数のアノテーションツールの使用、生物学的確からしさに加えて家族内継承情報の使用により、正確度が上がることを見いだした。結論として、21%の症例において病気の原因となるバリアントを同定し、その割合はメンデル遺伝疾患においては34%(23/68)に、トリオの家系では57%(8/14)に上昇した。さらに、診断された疾患とは関係が明らかになっていない18の遺伝子において、臨床的に原因となり得る32のバリアントを発見した。しかし、最終的にはこれらのうち4つのみが報告し得るものと考えられた。我々の結果はルーチンの臨床診断におけるゲノム配列解読の有用性を示すものであるが、一方でまた未解決の難題に光を当てるものでもある。