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iPS研究:iPSC由来の感覚ニューロンの分子的および機能的な多様性

Nature Genetics 50, 1 doi: 10.1038/s41588-017-0005-8

誘導多能性幹細胞(iPSC)やiPSC由来の細胞は、生物学的過程をモデル化するための主要なツールになっており、これは生体ドナーから得るのが難しい細胞種で顕著である。本論文では、iPSCに感覚ニューロン運命への分化を誘導した123の試料を基に作製した、iPSC由来ニューロンの調節配列バリアントのマップを示す。遺伝子発現は初代培養の後根神経節においてよりも、培養したiPSC由来感覚ニューロン間でばらつきが大きく、特に神経系の発生に関与する遺伝子において顕著であった。単一細胞RNA塩基配列決定法を用いて、生じるニューロンの割合が、分化させる前のiPSC培養条件の影響を受けることを見いだした。我々の対立遺伝子特異的な方法を用いて解析したところ、分化誘導での多様性の高さにもかかわらず、遺伝子発現、クロマチン接近性、RNAスプライシングに影響を及ぼす数千か所の量的形質座位(QTL)を検出することができた。これらの検出されたQTLを基盤とすると、iPSC由来細胞を用いたRbG(recall-by-genotype)研究の実施には、中程度の効果量を持つ調節配列バリアントの効果を検出するために、少なくとも20~80人分の細胞が必要と推定される。

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