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遺伝子調節:エンハンサー–プロモーター間のトポロジーと遺伝子活性の動的相互作用

Nature Genetics 50, 9 doi: 10.1038/s41588-018-0175-z

遺伝子調節に関する長年の疑問は、遠位のエンハンサーが標的プロモーターとどのように相互作用するのか、そして、クロマチンのトポロジーが遺伝子の活性化と具体的にはどのように動的に関係しているのかということである。本研究では、ゲノム編集と多色ライブイメージングを組み合わせることにより、ショウジョウバエ胚を用いて単一細胞レベルで、エンハンサー–プロモーター間の物理的相互作用と転写を同時に可視化した。even-skipped遺伝子の内在性エンハンサーを用いて、そこから150 kb離れた所に位置するレポーター遺伝子の転写活性化を調べた。そして、3種類のトポロジカル構造を同定し、相互の遷移動態を測定した。その結果、標的プロモーターの活性化のためには、エンハンサーの接近が持続的に維持されることが必要であると分かった。一方、転写は近位の3次元トポロジーを一過性に安定化させ、コンパクトな構造をもたらした。また、遺伝子の長距離活性化を促進させると、その座位において転写の競合が引き起こされ、対応する発生の異常が生じた。我々のアプローチは、遺伝子の長距離調節作用の空間的・時間的決定要因、およびそれが細胞運命に及ぼす影響についての定量的な知見を提供する。

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