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COVID-19:COVID-19リスク座位のエフェクター候補遺伝子として特定されたLZTFL1

Nature Genetics 53, 11 doi: 10.1038/s41588-021-00955-3

重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)による新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的大流行)は、世界中で数百万人もの死者を出した。ゲノムワイド関連解析からは、呼吸不全リスクを2倍に増加させる領域として、3p21.31が見つかっている。今回我々は、マルチオミクスと機械学習を組み合わせた手法を用いて、rs17713054のSNPの機能獲得型リスク対立遺伝子A(G>A)が、確からしい原因バリアントであることを明らかにした。我々は、3C(chromosome conformation capture)法と遺伝子発現解析を用いて、rs17713054に影響を受けるエンハンサーが、相互作用する遺伝子であるLZTFL1(leucine zipper transcription factor like 1)の発現を上昇させることを示す。COVID-19患者の肺生検に対する選択的空間トランスクリプトーム解析では、LZTFL1により調節されるウイルス応答経路として、上皮間葉転換(EMT)関連シグナルの存在が明らかになった。我々は、3p21.31に伴うリスクの原因は、免疫細胞ではなく、EMTを起こしている肺上皮細胞であろうと結論付ける。3p21.31の影響は機能獲得によって生じるため、LZTFL1は治療標的になる可能性がある。

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