Letter リンパ系細胞の可視化:ゼブラフィッシュのリンパ管発生を生きた状態で画像化 2006年6月1日 Nature Medicine 12, 6 doi: 10.1038/nm1427 リンパ系は正常過程および病的過程で重要な役割を果たしているため、近年大いに関心の的となっている。しかし、現在利用可能なモデル生物でリンパ系細胞をin vivoで観察したり、遺伝的・実験的に厳密に操作したりすることはむずかしく、リンパ系の起源や初期発生の解明を阻む一因となっている。今回我々は、体の透き通った発生中のゼブラフィッシュは、そのリンパ系に他の脊椎動物と形態的・分子的・機能的特性の多くを共有するリンパ管を備えており、リンパ系発生の画像化と研究に有用なモデルになることを示す。我々はトランスジェニック・ゼブラフィッシュに2光子顕微鏡連続撮影法を用いて、リンパ管内皮に組み込まれる個々の細胞の移動および系列を追跡した。得られた結果は、胸管のリンパ管内皮細胞が、新奇な予想外の経路で発生初期の静脈から生じることを示している。 Full text PDF 目次へ戻る