Technical Report

画像化法:膵島細胞の生物学的状態の非侵襲的in vivo画像化

Nature Medicine 14, 5 doi: 10.1038/nm1701

先進的画像化技術は、生物医学研究で複雑な生物学的過程を細胞レベルで研究する際の貴重な手段となっている。今回我々は、天然の生体覗き窓として眼球の前房を用いる、膵島の非侵襲的in vivo蛍光画像化の新しい基盤技術を開発した。マウスの目に移植した膵島片は虹彩上に生着し、血管が新生され、細胞構成は維持されて、刺激に応答し、マウスの糖尿病が改善された。レーザー走査顕微鏡を使って、細胞レベルの分解能で膵島の血管新生、ベータ細胞の機能と死をin vivoで繰り返し画像化できた。したがって今回の結果は、ベータ細胞の刺激−応答連結のように複雑な細胞過程を非侵襲的にin vivoで調べるための、生理的条件下でも病的条件下でも長期にわたって機能を果たせる基盤技術を確立するものといえる。

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